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We Are With You

更新日:2014年3月25日

平成23~26年度「元気な地域支援事業補助金」認定事業実施団体

活動を通して地域に貢献できる外国人を育てる

地域に貢献できる外国人の育成に取り組む

平成27年3月末現在で、町内に暮らす外国人は6,413人を数える。人口に占める外国人の比率は全国有数だ。そんな本町において、日本人との共生に向けて取り組んでいる団体がある。それが、「We Are With You」だ。

会は、現在約15人で構成され、レストラン店主や外国人学校教員など多彩な面々が集まる。目的は、災害などの緊急時をはじめとして、地域に貢献できる外国人を育成すること。そのため、日頃から炊き出し訓練や救命講習会を行う。また、外国人住民に参加を呼びかけながら、利根川河川敷清掃などに参加し、地域住民との関係を築きつつ、環境美化にも貢献している。

ボランティア経験から生まれた一体感

発足のきっかけは、平成23年に発生した東日本大震災。町が募集する宮城県亘理町や福島市でもボランティアを知った外国人住民の皆さんが参加し、現地で炊き出しを行った。支援者の作ったホットドッグやコーヒーはお年寄りをはじめ、多くの人に好評だったという。この避難所での炊き出しは、支援者の中に達成感と一体感を生み、「自分たちに出来る事をしたい」という想いをもった有志が、会の立ち上げを企画。町の呼びかけもあり、平成23年の秋に発足した。

「炊き出し」を通しての異文化交流

会では、町の主催する防災訓練やイベントなど様々な機会を通じて炊き出し訓練を行っている。訓練では、ブラジルスープなどを作り、試食として来場者に振る舞っている。スープは好評で、おかわりをする人の姿も見られる。

会長でもある宮崎マルコさんは、炊き出しについて、「炊き出しは国籍を問わず、喜んでもらえますし、試食してもらうことで、ブラジルの文化を皆さんに知っていただけるんですよ」と話す。緊急時に備えて炊き出しの腕を磨いておくという目的とともに、ブラジルの文化を町民に広く理解してもらえる。そうした文化間の橋渡しにも一役買っているのが、この会の大きな特徴だ。

感謝の気持ちが活動の原動力

多彩な活動により、地域に貢献しているが、その理由を宮崎さんはこう話す。「これまで役場や地域の皆さんにお世話になってきました。だから、自分たちも何かあったときに、役に立てるようになりたいんです」。遠く離れた地から日本に来て、多くの人に支えられて今までやってこられた。その感謝の気持ちが恩返しへと姿を変えているのだ。そして、今後について副会長の天野クラウディアさんは、「子どもたちや父兄の皆さんとともに、いろいろなボランティアの機会に参加していきたい」とさらなる活躍に意欲をみせる。

会の名称は、被災地に掲げられた横断幕の文字からとった。「あなたとともに」。被災者への想いを胸に会はこれからも活動を続ける。