更新日:2014年3月25日
平成24年度「元気な地域支援事業補助金」認定事業
障害者・障害児が過ごしやすい地域づくりを目的に活動している「NPO法人ふきのとう」は、その困難に立ち向かい、いろいろな働きかけを行っている。東児童館の西側にちょこんと建つ小さな家「くれよんはうす」が活動拠点だ。
主な活動は「心身障害児集団活動訓練事業」という。文字にすると難しく見えるが、簡単に言うと、障害や発達の心配のある子どもたちが「くれよんはうす」で放課後の時間を過ごし、ルールなどを身につけるというもの。障害児の学童保育事業を行っているのだ。「その子のためにも、手をかけすぎてはダメ。ちょうどいい加減で、その子がどうしたいのかをくみ取ってあげることが大事」と対応のポイントを語る。
そもそもこの会は、障害のあるのある子どもを持つ保護者たちの集まりから始まった。その後、「大泉町にも障害のある子どもたちが過ごせる場所を」との思いから、学童保育事業を始めたのだ。
このほかにも、利用者・保護者間の交流を図るイベントを開催したり、保護者向けに勉強会を設けるなど、活発に活動している。
ふきのとうでは、ボランティアに興味を持つ人が増えてほしいと、今年、町の「元気な地域支援事業補助金制度」を利用して、一般向けに講演会を企画。講師には、病院を訪ねて入院患者に笑いを届ける「ホスピタルクラウン」の第一人者・大棟耕介さんを迎える。演題は“大人が笑えば子どもも笑う、みんなで笑えば地域が笑う”と掲げた。「がんばる親御さんたちの肩の荷がふっと下りるような講演会になれば。また、誰かが何かを始めるきっかけにしたい」と期待する。
福祉施設の見学に出かけるのでもいい。それはボランティアへの大事な第一歩。きっと多くの人がここから踏み出すはずだ。
代表・鈴木冨美子さんによれば、「障害のあるこどもがいると、親御さんは『迷惑かな』と引いてしまいがち」なのだという。また、その子どもたちがやがて社会に出るとき、受け入れ先が限られているという厳しい現実も教えてくれた。
鈴木さんはそんな現状を変えるため、「『理解して』とただ待っているだけで、周りに伝わっていかない。まずは動く事が大事。やらなきゃいけないことはたくさんある」と行動する大切さを訴えている。
寒い冬を乗り越え固い地面から顔を出すふきのとうのように、会のメンバーは地域に大きく値を広げ、たくましく芽を伸ばすのだ。
※講演会について詳しくは、NPO法人ふきのとう(61・0505)へ。