更新日:2014年3月25日
赤地に黒で「絆」の一文字が背中に書かれたTシャツをまとった12人。2年前の7月30日、福島市で炊き出しに汗を流した。
東日本大震災から半年後、町では炊き出しボランティアを募集。参加者総勢33人。味の素冷凍食品(株)関東工場の皆さんは、その一員として参加した。
現地では、炊き出しの参加者とともにコンソメスープなどを調理、さらに、冷凍食品を扱う強みをいかして、エビグラタンなどのおかず4品を添えた。用意した500食はすぐになくなり、避難所の子どもたちは笑顔を見せてくれたという。参加者の一人、岩崎京子さんは、「おいしさとパワーをおすそ分けしようと思いましたが、子どもたちの笑顔から、こちらがパワーをもらいました」と話す。作り手と受け手の双方が温かい気持ちになった炊き出し。忘れられない一日となった。
味の素グループでは被災地への様々な支援活動を展開していた。その中で、関東工場の皆さんは、自分たちから積極的に町の募集に参加したという。総務グループ長の芝原秀行さんは、「声がけをしたら、あっという間にメンバーが集まりました」と話す。被災者のために何かしたいという強い想いと行動力が炊き出しを実現させたのだ。
「誰か助けてください!」。昨年の8月に御正作公園で行われた総合防災フェア内の救急活動のデモンストレーションは、地震発生時のレストラン内を想定して行われたイベントだ。本番さながらに叫ぶ被災者役の中には、関東工場の皆さんの姿も見られた。
芝原さんは、「町から声がかかれば、社として精いっぱい応えたいと思っています」と話す。その言葉どおり、炊き出し訓練への食材提供、炊き出し訓練への協力、さらには災害が発生したときに備えて。冷凍食品を常に用意しておくなど、協力を惜しまない。被災地への炊き出し支援でも見せた持ち前の積極性により、まちづくりにも貢献しているのだ。
関東工場には、全国から働く仲間が集まっているが、大泉町を自分たちの故郷のようにまちづくりに参画する。その理由は何か。岩崎さんは、次のように話す。「地域に根ざす会社を目指して、まちづくりに関わっていきたいという想いは社員みんながもっています」。大泉町にいるからこそ町のためにできること、役立てることはある。その強い想いが関東工場の皆さんに今後について聞いてみると「満足せずにこれからも協力していきます」と強く語ってくれた。
被災地、そして大泉町への強い想いを胸に、関東工場の皆さんは、まちづくりに大きく貢献しているのだ。